言霊の華 第553号を配信しました

言霊の華 第五五三号

 

『高御座(たかみくら)に立たれた天皇陛下』

 

令和の時代が来て初の新嘗祭の月となりました。新帝陛下御即位により新嘗祭(1123日)は大嘗祭(今年は1114日、15日)となります。その祭祀儀礼を執り行うのが大嘗宮です。宮中行事で最も尊厳なるもの、至高なるものとされているからこそ、1123日は国民の祝日となっています。

戦後、GHQの政策と指導により、その日は「勤労感謝の日」と改められました。113日の明治天皇ご生誕の日(明治節)は「文化の日」となりました。如何に日本人の過去の記憶を消し去り、精神文化を破壊するか。その占領政策、工作は細部にまで亘りました。

それは日本人をして一種の記憶喪失の状態を作り上げるためのものです。GHQの発した「神道指令」は、日本精神の根幹こそ神道にあると見抜いた結果です。しかしそういう中にありながら記憶喪失化ができなかったものこそ「宮中祭祀儀礼」でした。 

戦後長い間、政教分離の名の元、その祭祀儀礼は国民の目に触れることなく、天皇、皇室の私的(プライベート)な行事としてメディアは封殺してきたのです。だから天皇、皇室は一体宮中で何をしているか国民には判りませんでした。

全国巡幸され、にこやかに手を振られている映像、皇居で団欒されている映像等が常に印象化され続けて来たのです。しかしその陰の一方で、古式装束を身に纏った天皇陛下が年間三十回以上も神々に祈る、国民の幸せ、国家の安寧、世界平和の為の祭祀は綿々と続いて来たのです。

去る十月二十二日、即位の礼正殿の儀が斎行され、世界190ヵ国から元首クラス、それに準ずる来賓が日本を訪れ、それを目のあたりにしたのでした。日本と皇室の伝統に深い感銘と驚きを抱いたことは言うまでもありません。世界最古の王朝、万世一系の天皇、そして皇室。世界の首脳たちはまざまざと日本の伝統と文化を認識し、その底力を感じたことでしょう。

高御座に上がられ、お言葉(詔勅・しょうちょく)を宣べられる天皇陛下。高御座とは天上の日の大神様、即ち天照大神の御座(おわ)します場と位置と同一なる所という意味であり、そこから発せられる詞(ことば)は、日の大神様の詞なのです。 

国民、臣下は畏まって、それを賜わらなければなりません。最も尊厳なる瞬間。テレビを観ている人々もその瞬間こそ襟を正し、正(静)坐をして迎えねばならないのです。今回それを拜見して思ったことは、天皇陛下の詞が「です、ます」調で、とても国家、国民に遠慮されがちだったことでした。

戦後の憲法により、天皇主権から国民主権になったからとはいえ、二千六百年、天皇国家日本だったはず。威風堂々と教育勅語のような「調べ」で宣明、宣言されることこそ本来の姿ではないでしょうか。

皇祖、皇宗に大変申し訳ない氣持ちになった私の感性は異常なのでしょうか。「復古調」と人によっては批判されるかもしれませんが、二千六百年の伝統と常識から考えるならば、それが本来の日本人の感性であり、常識であると信じます。

天皇陛下の君民一体、寄り添われるお氣持ちにはお察しあまるにしても、国民が陛下を人の位置にまで陥れることは慎まなければなりません。日本は記憶喪失症から早く立ち直らなければならないのです。

合掌 かむながらありがとうございます  

 

菅家 一比古

 

 

 

 

 

 

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